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3D定盤の基本的な使い方

位置決め


定盤の四隅を原点として、定盤の側面にストッパーを配置する事で簡単に縦横の位置決めができます。

位置決めに使用するクランピングツールは
写真 説明
名称:ストッパー
ワーク固定の基本的なツール。定盤外周に固定してワークの位置決めに便利。


角棒(フラットバー)の固定


ストッパーやアングルなどで側面を固定した後、クランプで上から押さえつければ簡単に固定できます。 四方を強力に固定しているため溶接時に歪みは発生しません。

この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:スクリュークランプ
主に垂直方向に押さえつけるためのクランプです。
名称:チューブ型クランプ
主に斜め方向に押さえつけるためのクランプです。
名称:クイックテンションクランプ
主に垂直方向に押さえつけるためのクランプです。素早く負荷をかけ固定できます。


丸棒の固定


丸棒の固定の際はプリズムを使うとガッチリと固定ができます。角材を斜めに置く際などにもプリズムは役に立ちます。
プリズムの開口角度は90°、120°、135°、157°の4タイプ用意されており(φ16の場合は90°、120°)
口径の大きいパイプには開口角度の大きいプリズムを使う事で安定して固定できます。

157°
120°
90°
90°/120°両対応
この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:プリズム
R形状、角度のあるものを受けるためのツールです。
名称:スクリュークランプ
主に垂直方向に押さえつけるためのクランプです。
名称:チューブ型クランプ
主に斜め方向に押さえつけるためのクランプです。


立体的な固定について


高さのあるワークを固定する際は長めのアングル、スクエア、ストッパーを使用します。

この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:アングル(長尺のもの)
背の高いワークを固定するためにはワークの高さと同じ長さのアングルが必要です。
名称:スクエア(長尺のもの)
背の高いワークを固定するためにはワークの高さと同じ長さのスクエアが必要です。
名称:ストッパー(長尺のもの)
背の高いワークを固定するためにはワークの高さと同じ長さのストッパーが必要です。


角度をつけて固定する場合


90°以外の自由な角度で固定する際には回転アングルやユニバーサルスクエアが役に立ちます。 油圧式のユニバーサルスクエアは押さえつける力も強力です。

この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:回転アングル
回転アングルは180°の範囲でフレキシブルに治具の調節が出来るようになっております。2つのボルトを同時に締める事により、安定感が高まります。
名称:直角及び角度固定アングル 回転アングル付
長穴、試錐孔の組み合わせによりフレキシブルに使用する事が出来ます。この多機能のスクエアは溶接台の面積を広く取りたい時も延長に使用する事が出来ます。
名称:ユニバーサルスクエア
0°から225°まで角度調節が可能です。角度計をご使用になり角度設定を行って下さい。


板状のワークの固定


板状のワークの固定の際には磁気ボルトが役に立ちます。磁力の力で簡単に仮止めできます。

この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:磁気ボルト
磁力で固定するボルト。薄板の固定、仮止めに便利です。
名称:アングル
高さのあるアングルを利用する事で大きめの薄板も安定して固定できます。
名称:ストッパー
ワーク固定の基本的なツール。定盤外周に固定してワークの位置決めに便利。


ワークが定盤よりも大きい場合は?


長すぎるワークを扱う際など、定盤をちょっとはみ出してしまう事があります。アングルやスクエアツールは定盤の面積を拡張するのにも役に立ちます。スクエアシリーズは定盤同士を連結する際にも利用されます。定盤を連結する事でより大きいワークの溶接が可能になります。

この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:U字スクエア
角柱形状のU字スクエアは定盤面積不足を補うのにもっとも最適なツールです。定盤と定盤をつなぐ架け橋の役割もできます。
名称:アングル(大きいサイズ)
大きめのアングルは横にして使う事で定盤面積を補うのに使えます。(縦でも可)


歪んだワークを矯正したい場合は?歪まないよう強力に固定したい場合は?


ワークの歪具合を矯正したい場合は、静的に強力な負荷をかける事のできる油圧ジャッキが有効です。

この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:歪み取り油圧ジャッキ
歪んでしまったワークの形状の矯正や、強力に固定する場合には油圧ジャッキが有効です。


溶接定盤自体を移動したい場合は?


重たいモデルでは2tにも達する溶接定盤の位置を移動するのは大変ですが、これを楽にするための様々なツールがございます。
定盤の作業脚に耐重量移動用キャスターを設置する事で、段差のない平面移動は人力でもスムーズに行う事ができます。
また、持ち上げる際には天井ホイストクレーン用の吊り具(ブランケット)をつける事で持ち上げにも対応できます。
ブランケットはクランピングツールの2点止めで簡単に着脱可能です。



この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:キャスター付き作業台脚
定盤の脚をキャスター付きの作業台脚に取り替える事で、重たい定盤でも人力で水平移動が可能になります。
名称:移動ブラケット
定盤を吊り具で運搬する際のブラケットです。耐重量も定盤の重さを考慮して設計されております。


定盤の中にはそれ自体が高さを調整できるシリーズがあります。
それが、『リフティングテーブル』と『ロータリーテーブル』です。
どちらも定盤高さの昇降可能なモデルですが、ロータリーテーブルは台自体が回転しながら上下します。(写真参照)




この写真で使用したクランピングツールは
写真 説明
名称:リフティングテーブル
足元のフットペダルを踏むことで定盤の高さを調整できます。またキャスター付きなので人力でも水平移動が楽々できます。
名称:ロータリーテーブル
テーブルを回す事で定盤高さを調整できます。回転する事でワークに360°どの方向からアプローチできます。