3D定盤で作業効率が劇的にあがる理由
本ページでは、3D定盤が作業効率アップにもたらす効果を詳細に説明いたします。
3D定盤が溶接の作業効率アップにもたらす主なメリットとしては下記の5つがあります。
3D定盤で作業効率が上がる5つのポイント
クランプツールでワークを強力に固定。
溶接歪みを抑止して歪取り作業の時間短縮
正確な穴位置、グリッドラインにより
スピーディーな位置出しが可能
正確な水平、穴間隔による
高い再現性、低い誤差率
シンプルで機能的なツールは
高い負荷に耐え素早い脱着・固定可能
スパッタが付きにくいことにより、
段取り時間短縮
① クランプツールでワークを強力に固定し溶接歪みを抑止、歪取り作業の時間短縮
3D溶接定盤の一番のメリットはクランプツールにより強力に固定する事で溶接時に生じる溶接歪みを最小限に抑える事ができます。
従来の溶接では溶接後の歪みとりに労力がかかりましたが、その労力を減らす事が可能です。
従来の手法では溶接歪が生じる事は仕方がない事として、溶接歪みが生じる事を前提に予め歪む距離を見越してワークを設置する等の
対策を施していました。
この溶接前の対策、溶接後の歪除去の2つの工程の手間を減らす事ができます。
尚、溶接3D定盤のクランプツールを用いたからといって、完全に溶接歪をなくする事はできないのですが、溶接歪が劇的に減少するのは間違いありません。
② 正確な穴位置、グリッドラインによって、スピーディーな位置出しが可能
溶接定盤のもう一つのメリットが正確な水平(JIS規格準拠)とクランプ穴位置により、位置だしをスピーディーに行える事です。
φ28、φ22タイプではグリッド幅100×100mm
φ16タイプではグリッド幅50×50mm
さらにクランプツール側で細かい位置出しを直観的に行えます。
ストーパーを使った素早い位置出し実演
本動画ではφ28タイプ 100×100mmグリッド幅の定盤でストッパーを使い0mm、25mm、50mm、75mm、100mmの位置出しを素早く行います。
③ 正確な水平、穴間隔による高い再現性、低い誤差率
溶接3D定盤で目立たないけれど実は凄い性能は、その水平性(JIS規格準拠)、グリッド線、グリッド幅の正確さです。
正確な目盛りに従って配置されたワークは、当たり前のように精度のよい製品となり、高い再現性を誇ります。
自作で金属板に穴をあけて定盤を製作する方もおられるのですが、「歪みのない水平を出しながら、正確なグリッド穴を
あける事がいかに難しいかを思い知った…」という声もチラホラ聞こえてきます。
歪みがあったり、グリッドに誤差のある作業台では正確な精度はだせません。
定盤本体およびクランプツールは目盛り付なので位置決めが便利!
④ シンプルで機能的なツールは、高い負荷にも耐え、素早い脱着、固定が可能
SIEGMUND(シグモンド)の溶接3D定盤のクランプツールは非常にシンプルで使いやすく、丈夫です。
ツールの脱着に使用するクランピングボルトは上部のつまみを回すだけで簡単に取り外しができます。
力いっぱい回す必要もありません。
クランプツールでワークを強力に固定する場合、ワークを固定する負荷は当然、定盤本体、クランプツール自体にも
同等の負荷がかかります。
華奢なつくりの市販のクランプツールでは固定の負荷に耐えきれず破損する場合もあるのですが、
SIEGMUND(シグモンド)のドイツ製クランプツールは非常に丈夫でタフな製造現場に耐えうります。
つまみを回すだけ!クランピングボルトによる固定方法の解説
⑤ スパッタが付きにくいことにより、段取り時間短縮
溶接作業者にとって嬉しい機能が『スパッタが付きづらい』という事。
スパッタ付着の防止機能のない作業台で溶接をした時、溶接後のスパッタ除去が地味に面倒です。
面倒だからといって、スパッタをそのまま放置していると、作業台に凹凸が生まれ、以後の作業の支障になります。
溶接3D定盤では溶接スパッタは溶接時に飛散するものの、定盤自体に溶着せず、定盤とは離形した状態で熱が冷めて固まります。
このため、ウエスでさっと一拭きするだけで、頑固なスパッタも除去する事ができます。
(まれに頑固なスパッタが出る事もあるのですが、そういった場合でもグラインダーを使う事なく、スクレーパーでこする事でほとんどの場合除去できます)