お客様の溶接工場を見学してみた!
第一回 パールライト工業株式会社様(新潟県新潟市)
今回お伺いしたのは、新潟県新潟市のパールライト工業株式会社様の今年の春竣工したばかりの新工場です。
この棟は溶接作業を専門に行う建屋なのですが、さすがは新工場!換気設備が整っており、エアコンも完備です。
取材当日は好天のためそれなりの暑さだったのですが、工場内はそれを感じさせない快適な温度でした。
さて、今回の取材のお目当ては、今回の溶接工場の目玉とも言える設備。
4000×2000サイズ定盤のプラットホームシステムです。
実はこの商品、当時は弊社ホームページには掲載がなく、打合せを重ねて商品選定をし、メーカーから取寄せた特別な定盤なんです。
早速、作業の様子を一枚!
見てのとおり、角パイプを組み合わせたフレーム溶接で利用されておりました。
フレームは正確な寸法はわかりませんが、定盤の大きさから見た感じで1800×1800×高さ2000位の大きさでしょうか?
やはり大きく目につくのが、定盤上に配置されたU型スクエア&レール脚、そして定盤下のプラットホーム用150mm脚でしょう。
早速、使い勝手を聞いてみました!
Q.3D溶接定盤の利用する、しないでどのくらい作業効率が変わりましたか?
特にどういったシーンで3D定盤のありがたみを感じますか?
従来の作り方から比べると倍くらい早くなりました!
歪まずに溶接できているので、特にベース部分の溶接は圧倒的に早くなっています。
ベースから垂直にフレームを溶接する際も直角が素早く綺麗に出せるので、全体の製作もかなり早くなっていると思います。
Q.使っていて不便だなと思うシーンはありましたか?
U型スクエア&レール脚を定盤と着脱する操作は思ったより面倒です。
普通のクランプツールと同じ感覚で着脱できると思っていましたが、
やはり天井クレーンでU型スクエアを吊った状態で位置決めをしてボルトを締めるのは少々面倒です。
なるべく定盤に固定しっぱなしにしたい部分ですね。
Q. このワーク固定をした時のポイントみたいなものがあったら、教えてください!
やはりU型スクエアに押し当てて垂直を出しているところですね。
この固定方法の場合、フレームの壁に押し当てている面にも手を回して溶接ができますし、U型スクエアの上にのって作業も可能です。(安全対策を行った上で)
U型スクエアに接している側と反対側の固定は少し悩みました。
この側はアングルを押し当てて固定しております。アングルの底面は長穴になっているので、位置調整が
可能なので助かりました。
ワーク高さに比べてアングルの高さは500mmと小さいので抑えとして機能するか心配でしたが、溶接してみたら意外と歪まずにできたので安心しました。
ちなみに現在のワークの固定とは違いますが、U型スクエアと脚で
作ったウマは左右に1つづつ配置しておりまして、長尺のワークを
同時に複数載せて溶接するのに使用しております。
U型スクエアは下を潜って溶接したり、脚を外して跨いで使ったり、
柱のように立てて使ったりと色々と可能性を感じるツールですね。
取材班から
3D溶接定盤のワーク固定方法はまさに現場の方々の発想が光ります。
まずは水平垂直をしっかり出る事は保障されるので、あとは細かい箇所をどうやって固定して、抑えつけていくかになります。
実際にワークを固定するシーンで本来ツールを設置したい箇所にちょうど定盤穴がないケースも
あって、そこをアイデアで補っていて、「なるほど、こんな止め方もアリだな!」と驚かされました。
パールライト工業様では、今回の定盤プラットホームシステムだけでなく、ロボット溶接用の定盤、軽作業向けのリフティングテーブルなど多数導入して頂いており、大変ありがたく思います。
尚、新工場はエアコン完備の工場で快適な環境。
溶接工場でエアコンを利用する場合、溶接ヒュームが充満しないように換気を頻繁にしないといけないのですが、これがエアコンの冷暖房効率と相性が悪く、現場の悩みの種だったりします。
パールライト工業様の溶接工場は多くの箇所で溶接を行っておりましたが、溶接ヒュームの煙たさを感じる瞬間は皆無でした。
結構、密閉された工場なのに、なぜ?・・・
その秘密は、工場用大型空気清浄機にありました!
工場内部でヒュームを吸引し、フィルターでろ過して空気をキレイにする。外気温との熱交換がないので、冷暖房効率を落とさず、快適にエアコンを利用できる。
一般家庭では当たり前の事なのですが、大規模な工場でこれが実現できるのは結構すごい事なんです!
溶接ヒュームも気にせず、エアコンも効いた環境で、効率の良い溶接ができる3D溶接定盤を利用して作業ができるパールライト工業の従業員の皆さんが羨ましいっ!
溶接作業の現場としては最高の環境だと思います。
パールライト工業 株式会社 様について
詳細は公式ホームページよりご覧いただけます。https://www.pearl-light.jp/